報告書

環境税をめぐる理論と自治体の課税

環境税をめぐる理論と自治体の課税


A5判 188p
定価1100円(本体価格1000円+税10%)
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※ 当刊行物は、宝くじの普及宣伝事業として助成を受け刊行されたものです。
本報告書では、循環型社会の構築という視点から法定外税や地域環境政策における自治体の取組、持続可能な社会の構築への対応としての環境税、環境問題に対する経済的な誘導手法などについて検討を行い、環境税制のあり方などについて取りまとめました。
「環境対策」の多様性と「環境対策と地方税」の多義性、地方税法により環境対策のための税 制を採用すること、地方団体による課税自主権の活用に対する考え方に基づき、法定外税、不 均一課税、超過課税などの問題点と可能性について言及しています。
環境税に関わる税の種類と税のあり方として、環境目的か税収目的か、目的税か一般税か、 国税か地方税かについての考え方と環境税の問題点を指摘するとともに地球温暖化対策税に 対する提案を行っています。
地方環境税についての問題の所在、環境政策の政府間機能配分と地方環境税、法定外目的 税としての産廃税、森林環境税について論じ、地方環境税は環境保全の政策手段でなく、新し い合意形成の仕組づくりに貢献していることを評価しています。
課税哲学なり課税原則の考察、自動車のグリーン化、産業廃棄物税、森林環境税の紹介と、 新たな地方環境税構想として、住民税型デポジット税、任意税型環境保全計画税、還付型地 方エネルギー税、不均一型地方炭素税を提案しています。
地方環境税論議の背景、既存地方税制のグリーン化と法定外地方税の新設、地方環境税は 地方税に適しているか、制度設計をめぐる論点を考察し、地方環境税が持続可能な地域社会を 構築するための税源の一部を構成するものであることを示唆しています。
北九州市における「環境未来都市」の創造に向けた取組、産業廃棄物の現状、環境未来税の 趣旨・必要性、仕組、導入の経緯などを紹介しています。
富士河口湖町における「遊漁税」導入の経緯、法定外目的税創設の契機、課税と徴収の関係 、徴収方法、国との協議、収入状況などを紹介しています。
多治見市における一般廃棄物埋立税条例の概要、経緯、今後の取扱、会計処理、環境整備 事業特別会計による事業概要などを紹介しています。

第1部 環境税をめぐる理論

第1章 環境対策と地方税の活用
(東京大学大学院法学政治学研究科教授 碓井 光明)
第2章 環境税をめぐる諸問題-いわゆる環境税について-
(慶応義塾大学経済学部教授 飯野 靖四)
第3章 租税理論からみた地方環境税
(京都大学公共政策大学院助教授 諸富 徹)
第4章 地方環境税の課税哲学と新しい地方環境税構想
(中央大学総合政策学部教授 横山 彰)
第5章 地方環境税の可能性-導入形態、地方税原則、制度設計の視点から-
(京都府立大学福祉社会学部助教授 川勝 健志)

第2部 自治体における環境関係課税

第6章 北九州市環境未来税の概要について
(北九州市財政局税務部税制課長 勝原 雄一)
第7章 法定外目的税「遊漁税」について
(山梨県南都留郡富士河口湖町税務課資産税第1係長 堀内 正志)
第8章 多治見市の一般廃棄物埋立税について
(多治見市総務部税務課長 町井 好夫・同環境経済部環境課長 鈴木 良平)
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