都市調査研究グランプリ

第13回都市調査研究グランプリ 受賞者の声

最優秀賞:上田 一成(うつのみや市政研究センター(宇都宮市))

この度は、第13回都市調査研究グランプリにおきまして、最優秀賞という非常に栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。本調査研究を進めるに当たり、アンケートにご協力いただきました中核市・政令市の皆様、また、ご指導・ご支援を賜りました皆様に心より感謝申し上げます。
 うつのみや市政研究センターは、宇都宮市のシンクタンクとして平成16年に設置され、令和5年度には設立20周年を迎えます。このような節目の年に栄誉ある賞をいただけたこと、たいへん喜ばしく思っております。
 宇都宮市では、中心市街地やそれぞれの地域拠点などにまちの機能を集約し、公共交通などで連携した「ネットワーク型コンパクトシティ」を将来の都市の姿として目指しています。本研究では、コンパクトシティを実現していく過程で、地域コミュニティの核の一つとしての役割を担ってきた公立学校が、少子化を背景として岐路に立っていることから、将来的な活用のあり方を検討していくことを目的として、全国の中核市・政令市にアンケート調査にご協力いただき、学校施設が閉校となった後、活用が図られている要因と活用用途との関係について整理を試みました。調査の結果、学校活用には、所在地や延床面積との相関が見られました。この結果と活用用途単位での分析から、自治体が活用方針を策定し、情報収集を行いながら学校のポテンシャルを活かすことができる活用用途を模索することを提案しました。
 学校活用の研究はまだ発展途上のテーマだと思いますので、本研究が、コンパクトなまちづくりを進めていく中で学校施設が積極的にまちづくりに活用されていくための一助となると幸いです。

<研究報告書>学校施設の活用に影響を与える要因に関する調査研究
※以下のURLにて研究報告書を公開しています(宇都宮市公式HPにリンク)
https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/009/231/r3-school.pdf

優秀賞(実務部門):西条市自治政策研究所

この度は、第13回都市調査研究グランプリにおいて優秀賞という栄誉ある賞をいただき、心から感謝申し上げます。また、本研究を進めるにあたり、御指導御支援を賜りましたすべての皆様に心より感謝申し上げます。
西条市では、2017年に自治体シンクタンクである「西条市自治政策研究所」を設立し、本市が直面する政策課題について、調査分析を行い、課題解決に向けた提言等を行ってまいりました。
 本調査研究は、本市が2021年にSDGs未来都市に選定されたことに伴い、西条市SDGsを象徴するシンボルゾーンとして位置づけられた市内中心部のアクアトピア水系において、“賑わい空間の創出”につながる具体的な事業提案を行うこととしました。
市民やアクアトピア水系に携わる関係者にヒアリングを行い、課題を体系的に整理することで、行政が取り組むべき課題と行政だけでは解決できない課題が明らかになり、課題解決のため全国の様々な事例を収集し、導入に向けた効果検証を行ったうえで、実現可能性を考慮した施策を提案しました。
限りある財源の中で、行政しかできないこと、民間が得意なことを役割分担し、それぞれが主体的に取り組むことで、まちへの愛が深まり、持続可能な“賑わい空間の創出”へつながると考えています。
本調査研究が、各自治体の皆様に少しでもお役に立てれば幸いです。

<研究報告書>アクアトピア水系および周辺公共施設を活かしたまちづくりに向けた具体的な事業の立案
※以下のURLにて研究報告書を公表しています(西条市ウェブサイトへのリンク)
https://www.city.saijo.ehime.jp/site/saijo-jichiken/2021jisseki-jichiken.html(2021年度成果)

奨励賞(政策基礎部門):盛岡市まちづくり研究所                       

この度は、第13回都市調査研究グランプリにおいて奨励賞を頂き、誠にありがとうございます。本調査研究を進めるにあたり、アンケートやインタビューにご協力くださった市民のみなさま、関係者のみなさま、ご指導・ご支援を賜りましたすべてのみなさまに心より感謝申し上げます。
盛岡市では、平成20年度に岩手県立大学と共同で「盛岡市まちづくり研究所」を創設し、緊急度・優先度の高い市政課題の調査研究に取り組んでおります。
本調査研究は、保護者へのアンケートによる子育てに関する価値観と個人属性の調査分析と、子ども・子育て支援活動団体への聞き取り調査による実態把握から、盛岡市における子ども・子育て支援の施策の方向性を検討したものです。これらより「“働く・休む・預ける”の充実にかかわる施策」と「子育て支援ネットワークの構築と情報発信」の重要性を提言しました。子ども・子育て支援の政策の多様さに圧倒され、保護者の皆様の子育てへの複雑な感情と環境改善の期待に共感し、日々増えていく支援活動団体の数に驚き、その熱意に感動しながら、調査研究に取り組んだ2年間でした。
少子化をはじめとして、子どもの貧困、ひとり親の貧困、核家族化、母親の就労率上昇、ヤングケアラーの存在など、子ども・子育てに関する課題は山積しています。本調査研究が少しでも各自治体の参考となり、課題解決の糸口となりましたら幸いです。

奨励賞(政策基礎部門):三浦 魁斗(うつのみや市政研究センター(宇都宮市))                       

この度は、第13回都市調査研究グランプリにおいて奨励賞(政策基礎部門)という栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。本研究を進めるにあたり、ヒアリングにご協力くださった市民の皆さま方、ご指導・ご支援を賜りましたすべての皆さまに,心より感謝申し上げます。
市政研究センターは、宇都宮市が抱える行政課題について調査研究し、新しい時代に対応した政策の提案を行うため、「調査研究機能」「人材育成機能」「情報収集・発信機能」の3つの機能を持つ自治体シンクタンクとして,平成16年4月に設置されました。
本研究は,地域の歴史的な資産の持続的な活用という観点から地場産材の「再利用」に着目し,宇都宮市の地場産材である「大谷石」を対象に,石材取扱い業者へのヒアリング調査の分析によって,大谷石の再利用に対する関与実態と価値認識を解明し,それらと事業者特性との関係を考察することを目的としています。
研究の結果をもとに,解体・加工・施工といった複数の専門事業を伴う事業者の「特性」を勘案した細やかな施策を提案しました。また,先進事例(福井県坂井市「笏谷石バンク」)の視察もふまえ,事業者・組合・市役所の各々の立場や役割を活かした,再利用促進のためのプラットフォームを提案しました。
地場産材を使った建造物群は地域の歴史や文化を表出する資産であることから,地域の歴史や文化を後世に継承していくうえで,たとえ解体されても地場産材を再利用することが重要であると考え,継続的に取り組んでまいりました。本研究の成果が,多くの自治体の皆様の参考になりますと幸いです。

<研究報告書>石材業者の関与実態と価値認識にもとづく大谷石の再利用促進方策に関する調査研究
※以下のURLにて研究報告書を公開しています(宇都宮市公式HPにリンク)
https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/009/231/r3-ooya.pdf

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