都市自治体における子ども政策に関する研究会
1.調査研究の趣旨
日本では急速な少子化が進んでおり、2011年の合計特殊出生率は1.39になった。超高齢社会の中における少子化の進行は、社会経済に様々なマイナスの課題を突きつけている。また、現代社会では子どもの養育に係る費用が多額に上ることから、子育てに関する経済的支援とともに、仕事と子育ての両立についても検討すべき点が多い。
都市自治体は、従来から子ども・子育てに関する施策に取り組んできた。2012年には、「子ども・子育て関連3法」が成立し、地方自治体が主体となり子育てに関する支援をする枠組みができた。
こうした中、大都市圏では、今なお保育所の待機児童が増大するという課題が生じている。また、延長保育や病(後)児保育など、ニーズに合致しない潜在的待機児童も問題視されている。一方、地方圏ではそもそも子どもを産む親世代の人数が減少し、子育て支援のみならず子育て世代の定住促進も含めた課題となっている。
2015年5月26日に全国市長会政策推進委員会が発表した少子化対策・子育て支援に関する研究会報告書「人口減少に立ち向かう都市自治体と国の支援のあり方」では、自治体によって合計特殊出生率に大きな差があることが明らかにされ、合計特殊出生率上位30市について、その要因が検証されている。また、自治体の子ども・子育て支援事業について、アンケート調査を実施し分析を行っている。
そこで本研究では、子育て政策に関する現状と課題を把握し、自治体連携や地域コミュニティの充実、ワークライフバランスや子ども政策における国と都市自治体の役割など、様々な見地から分析を進め、今後の政策立案・行政運営での位置づけ、実践に向けた知見を得ることを目的とする。
2.調査研究の概要
学識経験者及び都市自治体職員からなる「都市自治体における子ども政策に関する研究会」を設置し、調査研究を進めることとした。研究会では、以下の検討事項について調査を進める予定である。
<主な検討事項(予定)>
①少子化問題と子ども政策
②都市自治体における現状と課題
②都市自治体の取り組み
③今後の子ども政策の在り方
3.研究成果の公表
本調査研究の成果をまとめ、平成29年3月に報告書を刊行する予定である。
4.テーマに関する先行研究
<過去の調査研究>
都市自治体行政の専門性に関する調査研究(医療制度改革と都市自治体の保健事業における役割)(2014年度)
発達障害支援に関する調査研究(2012年度)
人口減少時代における都市経営のあり方に関する調査研究(2006~2007年度)
5.研究会委員名簿
座 長 | 高田 寛文 | 政策研究大学院大学教授 |
委 員 | 大豆生田 啓友 | 玉川大学教育学部教授 |
〃 | 奥山 千鶴子 | NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長 |
〃 | 小崎 恭弘 | 大阪教育大学学校教育教員養成課程准教授 |
〃 | 松田 茂樹 | 中京大学現代社会学部教授 |
〃 | 小名木 伸枝 | 伊那市保健福祉部子育て支援課企画調整幹 |
〃 | 徳久 秀樹 | 福岡市こども未来局こども部総務企画課係長 |
6.研究会開催状況
回 | 開催日 | 議事次第・配布資料 | 議事概要 |
第8回 |
平成28年12月19日 |
議事概要 | |
第7回 |
平成28年10月24日 |
議事概要 | |
第6回 |
平成28年8月31日 |
議事概要 | |
第5回 |
平成28年6月27日 |
議事概要 | |
第4回 |
平成28年4月5日 |
議事概要 | |
第3回 |
平成28年1月25日 |
議事概要 | |
第2回 |
平成27年12月14日 |
議事次第 |
議事概要 |
第1回 |
平成27年9月15日 |
議事概要 |
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