2013年度以前の調査・研究

地方分権改革が都市自治体に与えた影響等に関する調査研究2003

 

地方分権改革が都市自治体に与えた影響等に関する調査研究

1.調査研究の趣旨

2000年施行の地方分権一括法を中心とした一連の地方分権改革は都市自治体に大きな影響を与えた。しかし、こうした制度改正が実際の行政事務の進め方や国・都道府県との関係にどのような影響を与えたかについては、地方分権一括法の施行から3年しか経過していないこともあり、実証研究の蓄積はまだ少ない。また、地方分権改革の影響については、こうした変化のみならず、分権改革が契機となって自治体自身が行った諸改革による変化についても射程に入れる必要がある。このような諸改革については、これらと地方分権改革を総合したものを「包括的ガバナンス改革」と位置づけた実証分析もあるが(村松岐夫・稲継裕昭編著『包括的地方自治ガバナンス改革』東洋経済新報社,2003年)、主に都道府県を対象としたものであり、都市自治体における実証分析および、分析に基づいた理論的な検討は十分であるとはいえない。そこで、本研究では、都市自治体を対象として、質問紙調査による認識の把握とその計量的な分析を中心に、地方分権改革の影響を実証的に明らかにする。

質問紙調査においては、第一次分権改革とその自治体への影響についての認識などの総論部分のほか、個別行政分野として、「地域づくり分野」については都市計画行政を、「くらしづくり分野」については学校教育行政を取り上げる。これは、両分野とも、第一次分権改革において議論の焦点となった分野であり、分権改革と並行して、都市計画行政においては、個別の都市計画決定の移譲等の大きな制度改革が、学校教育行政においては、地方自治法の「特例」とも言われていた地教行法等による関与の仕組みの改革が行われたことによる。

2.調査研究の体制(都市自治体のベンチマーキング手法導入に関する研究会)

委員長 村松 岐夫 学習院大学法学部教授
委 員 青木 栄一 国立教育政策研究所教育政策・評価研究部研究員
稲継 裕昭 大阪市立大学大学院法学研究科教授
北原 鉄也 大阪市立大学大学院創造都市研究科教授

(敬称略、所属・役職等は2003年10月現在)

 

前のページに戻る
ページTOP