東日本大震災に対する都市自治体の対応と地域経済
東日本大震災に対する都市自治体の対応と地域経済
A4判 145p
定価2200円(本体価格2000円+税10%)
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当センターでは1972年から都市税財政に関する研究会を開催してきましたが、公益財団法人への移行を機に全事業を見直す中で、全国市長会の支援を受けて実施する「都市分権政策センター」事業の一つとして「分権型社会を支える地域経済財政システム研究会」(本研究会)を今年度から新たに立ち上げることとしました。
これは、地方分権が進展する一方で、経済のグローバル化や我が国の少子高齢化の進展、さらに世界的な経済状況の悪化等が起き、地域経済・地方財政は大変厳しい状況にある中で、都市自治体の地域経済に対する関心が高まっており、このような都市自治体のニーズに応えるため、地域経済に対する調査研究を強化しようとするものです。
本報告書は、今年度のテーマとして掲げた「東日本大震災に対する都市自治体の対応と地域経済」をもとに、震災が我が国及び都市自治体に与えた影響の大きさと今後の都市自治体の行財政運営を考えると、実際に被災都市自治体がどのように対応し、また、地域経済にはどのような影響があったのか等を明らかにすることが極めて重要であるという問題意識の下に取り上げたものです。
昨年度は本研究会の前身である「新時代の都市税財政に関する調査研究」において過去の大規模災害と海外事例を通して東日本大震災と都市財政を考えたところであり、今年度はさらに深めるため昨年度取り上げることのできなかった被災都市自治体の対応等のみならず、本研究会の設立目的でもある地域経済を視野に入れて調査研究を行い、被災都市自治体の方から被災の状況及び初動・復旧さらに復興といった対応について、研究者の方からは東日本大震災と地域経済との関係の視点から論考いただいたことをご報告いただき、議論することにより進めました。
本報告書はそれぞれご報告いただいた内容をもとに各都市自治体及び研究者の方の視座からそれぞれの責任において執筆していただいたものを収録するとともに、今年度の調査研究を俯瞰するため原田博夫 専修大学大学院経済学研究科長・教授(本研究会委員長)に報告書「概要」をご執筆いただき一冊にまとめたものです。
また、当センターの報告書としては新たな試みとして、各報告に用いた貴重なデータ等をCD-ROMに収録して添付しました。本報告書が都市自治体の皆様、また研究者の皆様に少しでもご参考になることを切に希望いたします。
第Ⅰ部 東日本大震災における災害状況と対応及び復興への取組み
概況
第1章 東日本大震災における発災初期の対応
(宮古市危機管理監 下澤 邦彦 氏)
第2章 宮古市における被災地区の復興まちづくり計画の策定について
(宮古市都市計画課副主幹 小谷 辰士 氏)
(宮古市都市計画課主任技師 前川 平 氏)
第3章 東日本大震災における南相馬市の状況
(南相馬市副市長 村田 崇 氏)
第4章 東日本大震災における南相馬市の状況(原子力発電所事故編)
(南相馬市副市長 村田 崇 氏)
第5章 東日本大震災における仙台市の対応と復興への取組みについて
(仙台市財政局理事 竹中 正博 氏)
第Ⅱ部 東日本大震災からみる地域経済への影響
概況
第6章 社会・経済統計から見た東日本大震災の影響
-統計と世論調査で検証する震災直後と1年間-
(東北大学大学院経済学研究科教授 吉田 浩 氏)
第7章 震災と地域経済:広域的な視座から
(青山学院大学経済学部教授 西川 雅史 氏)
第8章 震災復興特区と税制
(立命館大学経済学部教授 宮本 十至子 氏)
分割ダウンロード
表紙・委員名簿・目次・概要・日程概要(13ページ)
第Ⅰ部 東日本大震災における災害状況と対応及び復興への取組み(88ページ)
第Ⅱ部 東日本大震災からみる地域経済への影響(52ページ)
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