行政評価の新展開 (ブックレット10)
行政評価の新展開 (ブックレット10)
1990年代後半以降、多くの都市自治体において、行財政運営の効率化、アカウンタビリティの確保、職員の意識改革等を目的として、いわゆる「行政評価」の導入が進められており、早くから導入した自治体では、既にその成果が問われている状況にある。しかし、一部の自治体においては、実際に導入したものの当初意図した効果が得られない、効果が導入当初の一時的なものに止まっている等の声もある。
こうした状況を踏まえて、当センターでは、実効性が期待されている評価手法であるベンチマーキングに着目し、自主調査研究「都市自治体におけるベンチマーキング手法の導入に関する調査研究」を平成15年度から行うともに、同年の「日本都市センター企画担当課長会議および都市シンクタンク等交流会議・合同会議」においても、行政評価をテーマに取り上げ、行政評価の結果の活用、客観的な指標設定等の課題について、報告及び意見交換を行った。もちろん、前者と後者では視点は多少異なっているが、底流にある問題意識には共通のものがある。そこで、都市自治体がこれまで以上に行政評価を実効あるものにするための参考となるよう、これらの成果を中心に、1冊のブックレットとして取りまとめることとした。
本書が行政評価に取組んでいる全国の自治体職員、公共セクターにおける評価手法の設計・開発に携わる研究者、さらには、行政評価を活用してよりよい地域づくりを目指す全ての方々に広く活用されることを期待いたしたい。
第1部 都市自治体の行政評価の現状と課題
1.都市自治体の行政評価の課題と展望
富士通総研経済研究所主任研究員 小野達也
2.都市自治体における行政評価の導入状況とその課題
~都市自治体へのアンケート調査から~
日本都市センター研究室
第2部 行政評価の新展開
1.仕事の目標づくりと評価の取り組みについて
~岡山市における行政評価の取り組み~
岡山市行政改革推進課
2.NIRA型ベンチマーク・モデルの導入と展開
総合研究開発機構研究開発部研究員 服部憲児
3.尼崎市の行政評価の展開とNIRA型ベンチマーク・モデル
尼崎市総務局職員部行政管理課参事 今村彰昭
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